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TPSおよびI-9フォーム: TPS 従業員に就労資格はあるのか?

10.4.22
関連業務分野 移民法

一時的保護資格(Temporary Protected Status)(以下「TPS」といいます)は、国土安全保障省(DHS)が指定する特定の国から米国への渡航者に付与されます。かかる渡航者は、労働許可証(Employment Authorization Documents)(以下「EAD」といいます)を含む、国外退去命令からの保護資格を申請するために米国に滞在しています。DHSが付与する保護の有効期間は限られていますが、延長が可能です。現在かかるTPSの対象となる国のリストは、米国移民局(以下「USCIS」といいます)のウェブサイトに掲載されています(https://www.uscis.gov/humanitarian/temporary-protected-status)。雇用主は、就労希望者のためにI-9フォーム(就労資格証明書)に記入する際に、出身国がTPSの指定国であることを証明するように要求することはできないので、留意してください。その結果、雇用主が、TPSによる就労許可を得た労働者を雇用する場合、I-9フォームの初期記入時や、記入内容の再確認時に、混乱が生じることがあります。

雇用主には、従業員のI-9フォームに労働許可書の有効期限を記載し、かかる期限が満了する前にその雇用許可を再確認する義務があります。しかし、TPSを目的として発行されるEAD(カテゴリーA12またはC19)は、その有効期間の延長申請を適時に行えば、自動的に540日延長することが可能です。(USCISは、2023年10月26日まで一時的に、自動的延長期間をこれまでの標準日数180日から540日に増やしました。)TPSを取得した従業員は、540日の自動的延長の申請時に発行された控え(I-797Cフォームと呼ばれる手続上の確認通知(Notice of Action))と同じカテゴリーの期限切れEADを提示して、540日の自動的延長資格があることを証明することができます。自動的延長プロセスの詳細はUSCISが雇用主を対象に発行しているI-9 ハンドブックに記載されています。(https://www.uscis.gov/i-9-central/form-i-9-resources/handbook-for-employers-m-274

さらにTPS取得者は、状況によってI-797Cフォームがなくても、継続して労働許可を取得していることを証明することができます。DHSは、連邦官報通知(Federal Register Notice)またはTPS取得者がUSCISから直接受け取った通知のいずれかに基づき、同TPS取得者のEADの有効期限を延長することができます。このような状況において、雇用主はEAD(カテゴリーA12もしくはC19)の番号およびUSCISのTPS関連ウェブサイトに掲載される連邦官報通知に表示される、またはTPS取得者がUSCISから直接受け取った通知に記載される有効期限に基づき、再確認を行うことを指示されます。

これらの文書の取り扱い、またはUSCISによるI-9関連ウェブサイトの閲覧に慣れていない雇用主が、TPS取得者のためにI-9フォームを作成するのは決して容易ではありません。たとえば雇用主が、従業員がI-9フォームの証明事項として雇用主に提出した特定文書を受け付けなかったり、追加文書の提出を要求したり、あるいは事と次第によっては、文書の欠如を理由にかかる従業員を解雇したとします。そのような場合、雇用主は、法律に違反した、あるいは不当な文書業務を行ったとみなされる可能性があります。したがって、雇用主は、I-9フォームの手続において従業員にとって不利な措置を行う前にTPSについてI-9フォームの規則を注意深く検討しなければなりません。

TPS取得者のI-9フォームの適切な記入法について、さらにご質問がございましたら、当増田舟井法律事務所の移民法担当弁護士までご連絡ください。

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