新型コロナウイルス感染症(COVID)の変異株が再び発生し、世界中で拡散し続けています。米国政府は、それに応じて海外からの渡航者に対する政策を変更し、再び指定国からの渡航者に入国制限を課すこととなりました。当所は、11月10日および9月21日付けクライアント・アドバイザリーで、米国政府がCOVID禍での入国制限の緩和を試みていることについて発表しましたが、今回の決定により、一歩後退してしまいました。
米国に到着する前の14日間にボツワナ、エスワティニ、レソト、マラウィ、モザンビーク、ナミビア、南アフリカまたはジンバブエに滞在していた者は、今回の入国制限から免除される場合、または米国の国益促進もしくは米国法の執行目的を理由に免除資格がある場合を除いて、11月29日から米国へ入国することができなくなりました。国土安全保障省税関国境保護局(CBP)は、以前、これらの指定国からの渡航者でビザ発給に米国の国益促進に基づく例外規定(NIE: National Interest Exception)による免除が適用されていた者の資格はもはや無効であるため、渡航者は新たなNIEを取得しなければならないと述べています。
4つの空港(JFK、サンフランシスコ、ニューアーク、アトランタ)では、COVIDウィルスとその変異株の追跡と拡散防止を強化するため、海外から米国に到着する一部の渡航者を対象にCOVID検査を拡大しています。またバイデン政権は、米国市民以外の、米国への全渡航者、米国市民または合法的な米国永住権保持者に、公式のワクチン接種完了証明書を提示するだけでなく、航空機に搭乗する1日以内に受けたCOVID検査の陰性証明書の提示も義務づけるなど、今後の方針としてさらに海外からの渡航者に対するプロトコルの実施を検討しています。また、米国到着後の自己隔離を義務づける可能性についても検討しています。COVID関連の新たな渡航(検疫)プロトコルが実施される場合は、本アドバイザリーを更新いたします。
このパンデミックが継続する限り、渡航条件も常に変わり続けることが推測されるため、渡航者は事前に米国疾病予防管理センター (CDC: Centers for Disease Control and Prevention)の最新ガイダンスを注意深く検討することを強くお勧めいたします。COVID禍における渡航関連コンプライアンスまたはビザ処理に関して、さらにご質問がございましたら、当事務所までお問い合わせください。
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